ターミネーター:ニュー・フェイトが予想以上に面白い!!各方面で大絶賛されてたのも納得だわ。
こういつです。
「ターミネーター:ニュー・フェイト」を見たんですが、結論からいうと「めちゃくちゃ良かった」です。友人知人にも「面白かったよー!」とおすすめするレベル。
「3」「4」「新起動」と全部劇場でみたのですが、まあまあってレベルで興奮したり涙が出そうになったりとかはしなかったんですよね。
でも、今回はおおありです。
2時間14分の間に、なんども涙がでそうになるし胸が熱くなるしで、映画館に足を運んで良かった!という映画です。
歳をとったT800とサラ・コナーもかっこいい!歳をとったらあんな風になりたい。
そして、これまでのシリーズでうまく行かなかった新シリーズへ向けての世代交代を見事な形でやってのけています。
2以降、権利があっちこっちへいったり、どのシリーズも中途半端で続かなかったりと不遇のシリーズでしが、いよいよ面白いターミネーターが帰ってきたって感じです。
ここからはネタバレありの感想
ここからは感想や思ったことを好き勝手書かせてもらうので、ネタバレが嫌な人は一旦ここで閉じてください。
タイムトラベルの設定変わってない?
ターミネーターは1も2も、主人公を殺すために未来からターミネーターが送り込まれ、同時に主人公を守る役目のものも未来からやってくる話し。
ニューフェイトもこのパターンは踏襲しているのですが、初期の頃と設定が変わっているのかなと思うことがいくつか。
たしか最初の頃のタイムトラベルの設定では、
- 時間軸の分岐はない
- 過去を変えると未来はかわる
だったはずなんだけど、ニューフェイトでは、
- 時間軸が複数ある
- 過去を変えると歴史が分岐する
になっているような気がする。
時間軸の分岐があれば、これまでのシリーズもTVシリーズも「一つの可能性としての歴史」みたいな捉えからもできるから・・ってのもあるけれど、ニューフェイトの中だけでも歴史の分岐が無いとおかしなって感じなんですよね。
「未来は変えても運命は変わらなかった」とのセリフが予告編でもあるんですが、今回ターミネーターを送り込んできたのはスカイネットではなく、リージョン。
サラ・コナーが審判の日を止めたんだけど、結局は同じような未来が待っていて人間の敵がスカイネットからリージョンに変わっただけだったわけです。
つまり、ニューフェイトの未来にスカイネットは無いわけですよ。
なのに・・・T800(シュワルツネッガー)が存在するのはおかしくない?
「時間軸の分岐前の出来事は変わらない」ならOK
T800は「サイバーダインシステムズ・モデル101シリーズ800」というモデル。ニューフェイトで登場したときも、自己紹介で「サイバーダインシステムズ・モデル101」と言っていたので間違いないはず。
それに対して今回の悪役ターミネーターはリージョンが送り込んできた「Rev-9」
ニューフェイトの未来にスカイネットは存在せず、代わりにリージョンが存在する。
なのに、両方のターミネーターが登場するのはおかしいと思ったわけです。
しかし、「時間軸が分岐する、かつ分岐前の出来事は変わらない」ならOKなのかなと。
その場合、ターミネーター2まではスカイネットがターミネーターを送り込んでいたので、
- スカイネットがターミネーターを何体も送り込んでいた
- ターミネーターはジョン・コナー抹殺を指令されていた
- 2で審判の日回避←スカイネットが無い未来へと分岐
- しかし、すでに送り込まれていたT800は指令続行
- ジョン・コナー抹殺←人類のリーダーがダニーになる未来に分岐?
- スカイネットは無いのでT800に新たな指令はこない
- T800がAIの支配から解放・・・自我に目覚め今作のカールに
- 分岐後の未来ではリージョンからターミネーターが送られてくる
審判の日回避前に送らてきたT800は、未来が変わっても同じ時間軸に残る。だから変わった未来からリージョンのターミネーターが送られてきてもT800は存在できる。
という感じでとりあえず自分は納得しました。
未来は変えても運命は変わらなかった
というセリフが予告編でもあります。
スカイネットが生まれることを止めても、同じようなシステムがつくられて同じような未来がやってくる。
ジョン・コナーを抹殺しても、誰かが人間のリーダーになり立ち上がる。
細かい流れはいくら変えられても、大きい歴史のうねりは変わらないんでしょうね。仮に過去に誰かを送り込んでライト兄弟を殺しても、他の誰かが飛行機をつくるでしょうしね。
そうなると、何をどうあがいてもターミネーターの世界の未来は変わりようが無いような気もします。そもそもスカイネットがターミネーターを送り込んだから、サイバーダイン社が襲撃されてスカイネットが無くなったんだし。
そう考えると、やっぱりターミネーターの話に完璧な決着をつけるのって難しそう。
人間になったT800
未来が変わり、スカイネットからの指令が無くなったT800は、人間として人間の家族と生活し感情を学んでいました。今では良き父親カールとして暮らしています。
自我が芽生え感情を手に入れたターミネーター。ただの機械じゃなかってとこが、サラや観客の心に葛藤を産ませます。
プログラムではなく自らの意思で決断するT800だからこそ、感情移入できたし観てて辛かった。
僕がニューフェイトの中で一番胸熱だったシーンは、T800が家族との別れを済ませ、自宅で準備をするシーン。懐かしいターミネーターのテーマ・ソングが流れる中、サングラスを手に取り・・・かけずに元の場所へもどします。
この瞬間こそが、T800が人間になった瞬間だと感じたのです。
戦い続けていたサラ・コナー
冒頭でジョンを失ったサラ・コナー。人類を救っても、最愛の息子を失ってしまった彼女がどのような人生を歩んできたのか。
ジョンを失った後、ターミネーターを狩り続ける人生。それは、劇中でも語られましたが、初登場のシーンで、人生の歩みを感じさせるのはすごい。
Rev-9に追われるダニーのもとへ突然現れ、Rev-9を攻撃する手際があまりにも手慣れてる。
分裂して襲ってくるターミネーターはスカイネットにはいないはずなので、歴史分岐後に送られてくるリージョン製のターミネーターを狩り続けていたのでしょう。
復讐心でターミネーターを借り、ダニーに過去の自分を重ねていたサラは、過去に縛られていた人間でした。しかし、ダニーがジョンと同じだと知った瞬間に、サラ・コナーの新しい歩みが始まったのだと思う。
見事な主役交代をしたダニー
ニューフェイトでターミネーターから狙われるのはダニーという女の子。
この映画はダニーの成長の物語だった。
ダニーは当初、何もしらない女の子。それが突然襲われ、未来に巻き込まれ翻弄される。しかし最後は自分の意思で未来に立ち向かう事を決意する。
運転をメタファーにして成長を表現していたのも素晴らしかった。
運転できない→運転せざるを得ない、よろよろとなんとか運転する→ラストシーンでサラ・コナーからキーを渡され颯爽と運転する。
運転がダニーの成長そのものだし、サラ・コナーからキーを渡されるのは世代交代だ。
これまでの作品でうまく主役交代をできなかったジョン・コナーと違い、見事な主役交代をしたと思う。
「ターミネーター:ニュー・フェイト」 は文句なしにおすすめできる映画。
シュワルツネッガーってもう72歳になってるんですね。あんな風に老けて行きたいなーって思う。
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